【2025年版】Tidalを日本で使う方法 | Qobuz登場後の賢い選択は?料金・音質・使い方を徹底比較

Tidalを日本で利用する方法
目次

Qobuz登場後、日本のオーディオファンが直面する新たな選択

2024年末、ついにハイレゾ音楽配信サービス「Qobuz」が日本で正式にサービスを開始しました。これは日本のオーディオファンにとって待望のニュースでしたが、同時に新たな、そして本質的な疑問も生み出しました。  

「今、あえて手間をかけて海外のサービスであるTidalを契約する意味はあるのだろうか?」

私は、今でもTidalとQobuzを両方利用しています。
市場環境は明らかに変化しました。この記事は、その変化を踏まえた2025年現在の視点から、Tidalという選択肢を改めて考えてみます。

Tidalはまだ有力な選択肢なのか?どのようなユーザーにとって、Tidalは単なる選択肢に留まらず、Qobuzよりも優れた「最適解」となり得るのか?

本記事では、料金、音質、アプリの使い勝手、そしてRoonとの連携といったあらゆる角度から両サービスを比較し、オーディオファンであるあなたのための「最終結論」を提示します。

Roonについては、こちらで詳しく解説しています。

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結論から ー あなたに最適なのはTidal?それともQobuz?

詳細な分析に入る前に、結論から先に言います。
どちらのサービスが優れているかは、あなたが何を重視するかによって決まります。

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機能・特徴TidalQobuz結論と最適なユーザー
日本での公式展開なし(VPNでの契約が必要)あり手軽さと公式サポートを最優先するならQobuz。
料金
(価値と柔軟性)
優位(契約国により月額500円台〜)標準(月額1,280円〜)  コストパフォーマンスを求めるならTidal。
オーディオ形式FLAC(最大24bit/192kHz)  FLAC(最大24bit/192kHz)  同等。MQA論争は終結。
空間オーディオあり(Dolby Atmos)  なし空間オーディオを楽しみたいならTidal一択。
アプリUI/音楽発見優位(洗練されたUIと強力な推薦機能)  課題あり(シンプルなUI、推薦機能は弱い)  スマホ単体での利用が多く、優れたアプリ体験と新たな音楽との出会いを求めるならTidal。
機器連携良好(Tidal Connect)  良好(Qobuz Connect)対応機種はTidalの方が多い。
カタログの広さ(総合)優位(国際的な楽曲、古いJ-POPに強み)  良好(特にクラシック/ジャズ以外で穴も)  幅広いジャンルを聴くならTidalが有利な場合が多い。
カタログの強み(特定)良好優位(クラシック/ジャズのハイレゾが豊富)  クラシックとジャズの深さを追求するならQobuz。
Roonとの連携良好良好同等。どちらもRoonユーザーには最適な選択肢。
プレイリスト移行可能(TuneMyMusic等を利用) 可能(TuneMyMusic等を利用)  同等。サービス間の移行はツールで容易に可能。

この比較から、以下のユーザー像が浮かび上がります。

  • Tidalが最適な人
    総合的な価値(コストパフォーマンス)、モダンで使いやすいアプリ体験、優れた音楽発見機能、そしてTidal Connectによるシームレスな機器連携を重視するユーザー。Dolby Atmosによる空間オーディオにも魅力を感じる。一度きりのVPN設定の手間を、月々の大きなコスト削減と優れた体験のための「投資」と考えられる人。
  • Qobuzが最適な人
    日本の公式サービスであることの安心感と手軽さを最優先するユーザー。膨大なハイレゾのクラシックやジャズのカタログを最も重視し、再生は主にRoonで行うため、Qobuz単体のアプリの弱点が気にならない人。

Tidalを選ぶべき4つの理由 ー 2025年日本市場におけるTidalの優位性

Qobuzが公式に利用できる今、なぜあえてTidalを選ぶべきなのか。その理由は、単に「安いから」だけではありません。Tidalには、日本のオーディオファンにとって魅力的な、明確な4つの優位性が存在します。

圧倒的なコストパフォーマンス

Tidal最大の魅力は、その驚異的なコストパフォーマンスにあります。Qobuzの料金が日本国内で月額1,280円(年払いの場合)からに設定されているのに対し、Tidalは契約する国によって料金が大きく異なります。

VPNを使って海外のサーバー経由でサインアップすることにより、この価格差の恩恵を受けることができます。特にアルゼンチンやブラジルといった国で契約した場合、月額料金を数百円レベルにまで抑えることができ、これはQobuzと比較して年間で1万円以上の差額を生む可能性があります。

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月額料金(現地通貨)日本円換算(目安)契約のしやすさ・注意点
アルゼンチン990 ARS (Family)約566円最も安価だが、支払い方法が変動しやすい。PayPal経由での成功報告あり 。  
ブラジル21.90 BRL約550円アルゼンチンと並び非常に安価な選択肢 。  
トルコ39.99 TRY約200円為替変動が激しいが、非常に安価な選択肢の一つ。過去にサービス停止の例あり。
香港63 HKD約1,133円比較的安定しているが、一部VPNでは接続できない場合がある。  
カナダ10.99 CAD約1,134円日本のクレジットカードでの契約が比較的安定していると報告されている。  
アメリカ10.99 USD約1,540円最も標準的な選択肢。アプリの国設定とも合わせやすい 。  
イギリス10.99 GBP約2,033円料金的には割高だが、選択肢の一つ 。  
注意:上記は個人プラン(TIDAL)の料金です。為替レートは常に変動するため、契約時のレートをご確認ください。

2. 優れたアプリ体験と音楽発見機能

価格以外の面でTidalが持つ強みは、その卓越したユーザーエクスペリエンス(UI/UX)です。数多くの海外ユーザーコミュニティのレビューにおいて、Tidalのアプリは「洗練されている」「直感的でモダン」と高く評価されている一方、Qobuzのアプリは「古風」「機能が乏しい」といった評価が目立ちます。

私はRoonがメインですが、アプリとしてはTidalの方がQobuzより優れていると感じます。

特に決定的な差となるのが、音楽発見(レコメンデーション)機能です。Tidalはユーザーの再生履歴を元に「My Mix」や「Discovery」といったプレイリストを自動生成し、ユーザーが好みそうな新しい音楽を次々と提案してくれます。

3. 楽曲カタログの比較 ー 曲数、ジャンルの強み、そして日本での使いやすさ

音楽ストリーミングサービスを選ぶ上で、最も重要な要素の一つが楽曲カタログです。

カタログ全体の曲数
公式発表によると、Tidalは1億1000万曲以上、Qobuzは1億曲以上の楽曲を提供しており、純粋な曲数ではTidalがわずかに上回っています。Tidalと同様にQobuzも契約する国によって聴けるアーティストが異なる場合があることにも注意が必要です。

ジャンルごとの強みと弱み
Qobuzは、クラシックやジャズのカタログに強みを持つことで定評があります。一方で、それ以外のジャンル、特に海外のロックやポップス、EDM、そしてQobuzでは配信が少ない古い時代のJ-POPなどでは、Tidalの方が幅広い楽曲を提供しているケースが少なくありません。

日本での使いやすさ ー 検索機能
Qobuzは日本で正式にサービスを開始したことで、日本語での検索に一部対応し始めているというメリットがあります。Tidalは依然として海外サービスであるため、アーティスト名などをローマ字で検索する必要がある場合が多く、この点はQobuzに利便性があります。

4. Dolby Atmosによる空間オーディオ対応

Tidalは、標準的な2chステレオ再生に加えて、Dolby Atmos形式による空間オーディオ(イマーシブオーディオ)の配信にも対応しています。これはQobuzにはない、Tidal独自の付加価値です。

【完全ガイド2025】日本でTidalを契約し、利用する全手順

Tidal トップページ
2025年7月現在、Tidalは日本でのサービスを開始していません。

ステップ1 VPNの選択と準備

Tidalの地域制限を回避するためにVPNが必要です。
セキュリティや安定性の観点から、有料VPNの利用が安全ですが、自己責任で。

  • 推奨VPNサービス: NordVPN, ExpressVPNなど
  • 注意点: 契約したい国(例:アルゼンチン)のサーバーを持つVPNを選ぶ必要があります。

今回は、無料のTunnelBearというソフトを使い、疑似的に海外のIPアドレスからTidalにアクセスしてみます。
参考: TunnelBear

サイトからダウンロードし、ソフトを立ち上げます。

画像
フリープランで問題ありません


任意の国を選択すると、その国のIPアドレスを取得できます。
その状態で、Tidalのサイトにアクセスし契約します。

現在Tidalが利用できる国は下記の通り

Albania, Andorra, Argentina, Australia, Austria, Belgium, Bosnia and Herzegovina, Brazil, Bulgaria, Canada, Chile, Colombia, Croatia, Cyprus, Czech Republic, Denmark, Dominican Republic, Estonia, Finland, France, Germany, Greece, Hong Kong, Hungary, Iceland, Ireland, Israel, Italy, Jamaica, Latvia, Liechtenstein, Lithuania, Luxembourg, Malaysia, Malta, Mexico, Monaco, Montenegro, Netherlands, New Zealand, Nigeria, North Macedonia, Norway, Peru, Poland, Portugal, Puerto Rico, Romania, Serbia, Singapore, Slovakia, Slovenia, South Africa, Spain, Sweden, Switzerland, Thailand, Uganda, United Arab Emirates, United Kingdom, United States of America

TIDAL - Where We're Available
任意の国と接続

Webブラウザを再起動、もしくはキャッシュをクリアしたほうが確実です。

ステップ2 Tidalへのサインアップ

  1. VPNで希望の国に接続します。
  2. Tidal公式サイトでアカウントを作成します。
  3. 支払い情報を入力します。郵便番号はVPNで接続している国のものを入力する必要があります。

重要: VPNが必要なのは最初のサインアップ時のみで、以降は日本の回線で利用できます。

ステップ3 アプリのインストール(特にiPhone/iPadの場合)

TidalをiOSで

Tidalは日本のApp Storeでは配信されていません。

Androidの場合: Google Playストアの国設定を変更するか、APKファイルをインストールします。
セキュリティのリスクを避けるため、APKファイルの入手元には十分ご注意ください。
iPhone/iPad (iOS) の場合: アメリカなど海外のApple IDを新規作成し、そのアカウントでApp StoreからTidalアプリをダウンロードします。一度アプリを取得すれば、以降は日本のApple IDに戻してもアップデートを含め問題なく使用できます。

参考: iPhoneの海外アプリをインストールする方法! 日本で入手不可能なApp Storeのゲームをダウンロードしよう

Tidalの再生方法 ー あなたの環境に最適なのは?

Tidalの魅力は、その高音質を様々な方法で楽しめる点にもあります。ここでは代表的な4つの再生方法を紹介し、それぞれの特徴と最適なユーザーを解説します。

1. Roon ー 究極の統合音楽ライブラリを構築したいあなたへ

Roonとは?

Roon

Roonは、TidalやQobuzといったストリーミングサービス、そしてあなたがPCやNASに保存しているローカルの音楽ファイルを、一つの美しいインターフェースで統合管理できる究極の音楽再生ソフトウェアです。単なる再生ソフトではなく、アーティスト情報、アルバムレビュー、歌詞などを自動で取り込み、リッチな音楽百科事典のような体験を提供します。

メリット

  • 統合管理
    複数のサービスとローカルファイルを横断的に検索・再生可能。
  • 豊富なメタデータ
    音楽をより深く知るための情報が満載。
  • 高音質な再生エンジン
    強力なDSP機能(イコライザー、クロスフィードなど)を搭載。
  • マルチデバイス対応
    Roon Ready対応機器であれば、家中どこでも高音質再生が可能。

デメリット

  • 別途ライセンス料が必要(高価)。
  • Roon Core(サーバー)を常時稼働させるPCや専用機が必要。

こんな人におすすめ:

  • TidalとQobuzの両方を契約している、あるいは大量のローカル音源を持っている。
  • 音楽に関する深い情報を得ながら、最高の音質で楽しみたい。
  • 複数の部屋でオーディオシステムを構築している。

2. Tidal Connect ー 手軽さと高音質を両立させたいあなたへ

Tidal Connectとは?

Tidal Connect

スマートフォンのTidalアプリをリモコンとして、Tidal Connect対応のネットワークプレーヤーやアンプから直接ストリーミング再生させる機能です。Spotify Connectを使ったことがあるなら、その利便性はすぐに理解できるでしょう。

メリット

  • 手軽な操作
    いつも使っているスマホアプリからシームレスに操作可能。
  • 高音質
    Bluetooth接続と異なり、音質劣化がない。
  • 幅広い対応機器
    多くのオーディオブランドがTidal Connectに対応しています。

デメリット

  • Tidalアプリの機能以上のことはできない。

こんな人におすすめ

  • 難しい設定は苦手で、手軽に高音質ストリーミングを楽しみたい。
  • Roonのような多機能性は不要で、シンプルに使いたい。
  • Tidal Connect対応のオーディオ機器を持っている。

3. UPnPソフト (mconnectなど) 様々な機器で柔軟に再生したいあなたへ

UPnPとは?

mconnect

UPnP (Universal Plug and Play) は、ネットワーク上の機器同士を簡単に接続するための規格です。mconnect PlayerのようなUPnPコントロールアプリを使えば、Tidalの音源を、UPnP/DLNAに対応した様々なネットワークオーディオ機器で再生できます。

メリット

  • 高い汎用性
    Tidal Connectに非対応でも、UPnP対応機器であれば再生できる可能性が高い。
  • ローカルサーバー(NASなど)の音源も同じアプリで操作できる。

デメリット

  • アプリの安定性や使い勝手は、Tidal公式アプリやRoonに劣る場合がある。
  • 設定がやや煩雑に感じられることがある。

こんな人におすすめ

  • Tidal Connectに非対応のネットワークプレーヤーを持っている。
  • 一つのアプリでTidalとNASの音源を切り替えて使いたい。

PC再生ソフト (Audirvanaなど) PCオーディオを極めたいあなたへ

Audirvanaとは?

Audirvana

Audirvanaは、PCを高品質なオーディオプレーヤーに変えるための再生ソフトウェアです。OSのオーディオ処理をバイパスし、音楽データをダイレクトにDAC(D/Aコンバーター)へ送ることで、限りなくピュアな音質を追求します。

メリット

  • 最高レベルの音質
    ビットパーフェクト再生により、PC内部での音質劣化を最小限に抑える。
  • 連携
    ストリーミング音源もローカルファイル同様に高音質で再生可能。
  • プラグイン対応
    AU/VST3プラグインを追加して、音質を自分好みにカスタマイズできる。

デメリット

  • 別途ライセンス料が必要。
  • PCとオーディオシステムをUSBケーブルなどで接続する必要がある。

こんな人におすすめ

  • PCをオーディオ再生の中心と考えている。
  • 音質に一切の妥協をしたくない。
  • イコライザーなどで積極的に音作りを楽しみたい。

乗り換えを検討するあなたへ ー 解約とプレイリスト移行ガイド

Tidalの解約方法

Tidalの解約

Tidalの解約は、ウェブブラウザから簡単に行えます。

  1. account.tidal.com にログイン。
  2. 「Subscription」から「Cancel Subscription」を選択。

【重要】プレイリストを失わないために ー TidalからQobuzへのデータ移行

音楽ストリーミングサービスを乗り換える際の最大の障壁は、長年かけて育ててきたプレイリストや「お気に入り」ライブラリを失うことです。しかし、この問題は専用ツールを使えば簡単に解決できます。

「TuneMyMusic」というウェブサービスを利用すれば、数クリックでTidalのライブラリをQobuzへ(あるいはその逆も)移行することが可能です 。  

TuneMyMusicを使ったプレイリスト移行手順:

  1. ブラウザで(https://www.tunemymusic.com/jp) を開きます。
  2. 「早速、開始!」をクリックし、移行元として「TIDAL」を選択。Tidalアカウントにログインして連携を許可します。
  3. 移行したいプレイリストやアルバム、お気に入りの曲などを選択します。
  4. 次に、移行先として「Qobuz」を選択。Qobuzアカウントにログインして連携を許可します。
  5. 「転送開始」をクリックすると、自動的にデータ移行が始まります。  

注意:無料プランでは移行できる曲数に制限があります。また、両サービスのカタログの違いにより、一部の曲が正しく移行されない場合もありますが、手作業で一から作り直す手間を考えれば、非常に価値のあるツールです。

この方法を知っていれば、サービスの乗り換えを躊躇する必要はなくなります。

まとめ

2025年、日本のハイレゾストリーミング市場において、TidalとQobuzのどちらを選ぶべきか。その答えは、あなたのリスニングスタイル、価値観、そして予算に合致しているか、という点に尽きます。

  • Qobuzは、公式サービスならではの「手軽さ」と「安心感」、そしてクラシックとジャズにおけるカタログの強さを提供します。
  • Tidalは、一度の手間をかけることで、「圧倒的なコストパフォーマンス」と「卓越したユーザー体験」、そして多様な再生方法による「柔軟性」をもたらします。

このガイドが、あなたが自信を持って、自分にとって最適なプラットフォームを選択するための一助となれば幸いです。

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