
Roon ServerとしてSynology DS720+を導入
TidalやQobuzを始めた当初は、UPnPでLuminアプリが使いたくて、Synology DS116で運用していました。
Roonを使うために、同じSynologyのDS720+にアップグレードしました。

DS720+を選んだポイント
DS116はトラブルもなく動いていましたが、HDDが1つしか入らない仕様であり、現在入れている8TBのHDDの容量が足りなくなったことで、2ベイタイプに交換を検討しました。
リッピングやタグ編集を行っているPCをアップグレードした際に、お試しでRoonを導入しました。
従来のUPnP再生と比べてRoonの音は遜色ないレベルであり、利便性は最高なので、別の方法でRoonを再生したいと考えました。
Roonが作った専用PC、Nucleusも聴く機会があったのですが、Intel NUCより良いと思いますが、なんかピンと来ません。
CPUパワーの弱いDELAやFidataはもっと興味が湧きません。
置き場所の問題もあり、NASとRoonCoreを両方置くのも面倒だなとか、UPnPを切り捨てるのも違うかなとか考えているうちに、最近のSynologyだとRoonCoreとしても動くことを知り、楽な方に流れてしまいました…。
参考: Roon Server on Synology Diskstations


DS720+の仕様
下位モデルのDS220+でもRoonCoreとして動くはずです。
どちらもメモリの増設は可能ですが、SSDキャッシュ用のNVMe SSDが増設できるのは、DS720+だけです。
DS220+の方が有利なところは、電源アダプターが一般的な規格なので、アップグレードしやすいところでしょうか。
DS720+は4Pin端子なので、選択肢が限られます。マシンパワーはDS720+の方が上です。
サイズが少し小さいこと、SSDキャッシュが追加できることが決め手となりました。
メモリは標準で2GB積んでいます。
分解してみましたが、この2GBは取り外しできません。
追加メモリは同社の指定されている4GBを使えということになっていますが、無視して8GBを積んでいます。
純正メモリがDDR4-2666だったので同じタイプを選びました。特にこだわりは無いです。

指定メモリじゃない云々の忠告メッセージが出ますが、一応10Gで認識しています。
SSDキャッシュはM.2 2280 NVMeタイプを使用します。SATAタイプは使えません。
2枚装着できます。
1枚だと読み込みキャッシュのみ、2枚使うと読み込みのみ、読み込み&書込みキャッシュの設定ができます。
まだこの辺は把握していませんが、とりあえず500GBx2で読み書きキャッシュの設定としています。
特に何も考えず手頃なものを選びました。

ストレージをSSDにしている場合は恩恵があるのか正直わかりません。
あとはメモリとかノイズ対策にTDKのフレキシールド
PC系のノイズ対策にはよく効きます。導通ありのタイプもあるので注意してください。
参考: ノイズ抑制シート “フレキシールド” IFLシリーズ
筐体およびHDDの振動対策として、オトナシート、セルダンパー、レアルシルトを適材適所にて使用。


Roonは動くのか?
無事に動きました!
現在5000枚強のアルバムがあり、そのうちの半分はハイレゾ音源です。
音源の読み込みは思ったよりも早く実用上ストレスはありません。
ただ、最初の音源解析には3日位掛かっていました。
その後は差分だけなので追加音源に対してはスムーズですし、固まったりするようなこともなく挙動も安定しています。
24時間起動したままでPCを立ち上げる必要もなく、とても快適です。
Roonの使い方については別ページにて。

まとめ - SynologyをRoonコアにするメリット
メリットは大きく分けて3つ。
- 必要な機能のみインストールできる
Roon専用PCにしてしまうと、UPnP再生を切り捨てることになります。
RoonとUPnP再生両方に対応しているLinnやLumin、Esotericの製品などでは用途に応じて使い分けることもできます。
MinimServerは快適ですし、オーディオ用NASのDELAやFidataと根本的にCPUパワーが違うので音源の読み込み速度はそれらと比べてかなり早いです。
- ネットワークトラフィックの低減
NASをRoon用のストレージとしてのみ使用する場合と比較し、Roonサーバーがすべての音楽ファイルにローカルでアクセスできるため、余計なネットワーク帯域幅を節約することが可能。
- 読み書きキャッシュが利用できる
DS720+にM.2 NVMe SSDを2基積むのが前提ですが、いつもアクセスする音源については、キャッシュの恩恵が受けられます。
特にストレージがHDDの場合はアクセスする頻度が大幅に減るので速度面でも有利です。
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