Mp3tagの使い方|ダウンロードから曲名の自動取得、タグ編集の仕方まで完全網羅

How to mp3tag

Mp3tagは無料の高機能タグ編集ソフト。Apple MusicやDiscogsから曲情報を取得可能。WAV、DSFにも対応し、文字化け対策も充実。使い方をダウンロードから応用編まで徹底解説。アルバム統合や分割など便利機能も紹介。

目次

Mp3tagとは?無料タグ編集ソフトの特徴

Mp3tagとは?

Mp3tagは多くのマルチメディアファイルフォーマットに対応したタグ(メタデータ)編集ソフトウェア。ドイツ人の Florian Heidenreich によって開発されている。日本語を含むマルチ言語に対応しておりWindowsで動作する。

現在、無料で提供・公開されているが、維持管理目的の寄付やウィッシュリストからの音楽CDの提供を歓迎している。ドネーションウェア。

参考: Mp3tag – Wikipedia

CDのリッピングソフトは、dBpowerampが人気です。
細かい設定方法を過去に紹介しています。

dBpowerampにもタグ編集機能はありますが、Mp3tagの方が使いやすく多機能です。しかも無料!

FLACやMP3はもちろん、WAVやDSFにも対応。文字化け対策。
トラックナンバー、ファイル名の書き換え、Apple MusicやDiscogsのデータベースから、曲情報およびアートワークを取得など非常に優れたツールです。

最新版ファイルのダウンロード

まず、オフィシャルサイトからソフトをダウンロードします。
この記事を書いている時点での最新バージョンはv3.26です。
オフィシャル: MP3tag

Mp3tagの安全性と信頼性

Mp3tagはマイクロソフトとappleの公式サイトからダウンロードできる点からも安全であると考えられます。
Windowsは無料ですが、Macは3500円です。
Mp3tag - Windows に無料でダウンロードしてインストールする | Microsoft Store
「Mp3tag」をMac App Storeで

初期設定 - 文字化け対策

Mp3tagはWAVやDSFファイルのタグを文字化けせずに編集できる点が特に優れています。他のソフト(例:dBpoweramp)ではDSFファイルのID3タグ設定ができず、再生環境によっては文字化けする可能性があります。

ID3v2.3形式(UTF-16)でのタグ保存:最も汎用性が高く、文字化けしにくい形式です。
文字コード変換機能:異なる文字コードで保存されたタグをUTF-16に変換できます。

私の環境では以下のように設定しています。
ツール → オプション → タグ → Mpeg

設定は下記の通りです。

Mp3tag オプション

DSDIFFのタグ編集はできませんので、DSFに変換する必要があります。
変換ソフトはTEAC Hi-Res Editorがお勧めです。
参考: TEAC Hi-Res Editor

基本的な使い方

まず、編集したい音源を指定します。

ディレクトリを追加

フォルダーを選択すれば、フォルダー以下全ての音源を適用することが可能です。
編集したい曲を右側から選択します。

変更したい音源を選択

例えばアーティストやアルバム名、ジャンル、年などアルバム共通の項目は全曲選択して一括編集、曲名を入力する場合は任意の1曲を選択します。

左上のフロッピーマークをクリックして、編集内容を保存します。
編集後は、常に保存する必要があります。保存しないで別の曲を選択すると編集内容が適用されません。

Mp3tagの便利な機能:Apple MusicやDiscogsから曲情報を取得する

Apple Musicからタグ情報の取得

事前準備

Apple Musicの膨大なデータベースを利用できます。
参考: [WS] Apple Music

まず、下記ファイルをダウンロードします。
ダウンロード: Apple Music for MP3Tag v3.0a.zip

ダウンロードしたファイルを解凍します。

ファイルを解凍

Apple Music Web.incと&Apple Music#&Japan Japanese.srcをコピーします。
日本語のデータベース以外を利用することも可能です。

ファイル名を指定して実行に以下入力
%appdata%\Mp3tag\data\sources

ファイル名を指定して実行

先ほどのファイルを貼り付けます。

タグ情報を取得

タグ情報を取得した任意のファイルを選択し、タグを取得→Apple Musicを選択。

タグ情報を取得

任意のキーワード、アーティスト名、アルバム名などを入力

画像

タグ情報を取得できました!

Apple Musicからタグを取得

編集は任意で。

どんぐりず

Discogsからタグ情報の取得

Discogsはレコードショップおよび、個人がレコードを売買するためのサイトで、膨大なデータベースを保有しています。MP3TagはDiscogsのデータベースを利用できます。

事前準備 - Discogsのアカウント作成

事前にDiscogsのアカウントを取得する必要があります。
無料で取得できます。
参考: Discogs

Discogs アカウント登録


アカウントを作成します。

アカウントを作成

タグ情報を取得

Discogsのサイトに行き、該当する音源を見つけます。

Release IDをコピー

Release IDをコピーします。

画像

タグを取得→Discogs Release IDを選んで、先ほどコピーしたIDを入力

アカウントの許可設定

初回のみ、アカウントの許可設定の手続きが必要です。
パスワードを取得します。

パスワードを取得

先ほどのパスワードを入力すれば連動の設定が完了です。

画像はぼかしています。

認証コードを入力

これでタグ情報を取得できるようになりました。

タグ取得完了

手直しは任意で。これで完成です。

タグを取得

応用編:アルバム統合・分割、ファイル名の変更、新規タグ項目の追加

自動ナンバリングウィザード - アルバムの統合および分割

地味に便利な機能です。

例えば2枚組のアルバムを1枚にまとめたいとします。
1枚目のアルバムが10曲収録、2枚目の1曲目は11曲目と設定したい時に使用します。
逆に2 in 1のCDを別々のアルバムとして設定するときにも使えます。

dBpowerampはリッピング時のみ設定できます。後から編集はできません。

2枚組を1つにまとめる

通常、2枚組のアルバムの場合、2枚目のアルバムはトラックナンバーが1から始まります。
また、アルバム名も最後にdisc1、disc2など分かれているケースが多いです。

自動ナンバリングウィザード

適用したい曲を全部選択した状態で
変換 → 自動ナンバリングウィザードを選択

アルバムの統合

トラックナンバーが通し番号になりました。
アルバム名も統一すれば、1つのアルバムとして認識されます。

ファイル名の変更

ファイル名は極力短くしたいので、01、02、03という感じでリッピングしています。
アーティスト名や曲名は適用させていません。

後からファイル名を変更する方法です。
現在のファイル名は01、02、03となっています。

ファイル名の変更

デフォルトの変換だと
[アーティスト名 – album名 – トラックナンバー – 曲名]
です。

これも自由に設定ができます。
とりあえずそのまま変換してみます。

ファイル名変更後

無事ファイル名が変更されました。

グラフィックがない硬派なコマンド再生をしているような場合は、ファイル名があったほうが選曲しやすいメリットはあると思います。

また、ダウンロードした音源のファイル名が無駄に長い場合に、短く設定することもできて便利です。
ファイル名の変換は、リアルタイムで書き換えされます。保存する必要はありません。

タグ項目の追加 - Roonのデータベースを極めたい人向け

Roonでは、デフォルトのMp3tagでは表示されていないが、利用できるタグ情報がいくつかあります。
別ページにて紹介しています。

Mp3tagで取得できないクラシック音楽のタグ付け:専門データベースの活用

Apple MusicとDiscogsのデーターベースで世の中の95%くらいの音源は網羅できると思いますが、クラシックの国内版で、曲名を英語表記に変更したいなど、特にクラシックでこだわりを持つ方は、ある程度手打ちを覚悟しなければなりません。

クラシックのデータベースとして便利なサイトを2つ紹介します。

IMSLP

国際楽譜ライブラリープロジェクト、IMSLP(International Music Score Library Project)は、無料で使用できる楽譜などのバーチャルな図書館を作成しようとする、インターネット上のプロジェクト。

曲名を手打ち入力するときはこのサイトを参考にしています。
参考: IMSLP

NAXOS Music Library

ナクソス・ミュージック・ライブラリー (NML) は、クラシックに特化した定額制のインターネット音楽配信サービス。
月額1,850円(+税)で全曲が聴き放題、各トラックの冒頭30秒は試聴可能です。楽曲データに加えて、アートワークも充実しています。AmazonやDiscogsに無くてもNAXOSにある場合も。
参考: NAXOS Music Library

MP3tag まとめ

  • MP3tagは無料で高機能なタグ編集ソフトウェア
  • 多くのファイルフォーマットに対応し、日本語を含むマルチ言語をサポート
  • WindowsとMac(有料)で利用可能
  • 文字化け対策として、ID3v2.3形式(UTF-16)でのタグ保存を推奨
  • WAVやDSFファイルのタグ編集が可能
  • Apple MusicやDiscogsのデータベースからタグ情報とアートワークを取得可能
  • アルバムの統合・分割、ファイル名の変更が簡単にできる
  • 自動ナンバリングウィザード機能で、トラック番号の一括編集が可能
  • Roon用の追加タグ項目の設定が可能
  • クラシック音楽のタグ付けには、IMSLPやNAXOS Music Libraryなどの専門データベースを活用
  • 最新バージョンは定期的に更新されており、ユーザーはオフィシャルサイトからダウンロード可能
  • 安全性が高く、Microsoft StoreやMac App Storeからもダウンロード可能
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コメント

コメント一覧 (3件)

  • コメントありがとうございます。

    以前からApple Musicでタグ情報取得されていましたか?
    一回Apple側の仕様変更でタグが取得できない期間がありましたが、有志の方が新しいスクリプトを開発し、現在は普通に使えるようになっています。
    他の紹介サイトだと旧スクリプトの情報で止まっている可能性があります。

    その際の経緯は記事上では省略していますが、リンクに載せているApple Music for MP3Tag v3.0a.zipが、対応済みのスクリプトなので、これをダウンロードすれば普通に使えると思います。

    ある時期から取得できなくなっている場合は、旧いスクリプトですので、リンク先のV3.0a.zipに上書きしてください。

    私の環境では問題なく使用できています。

  • こんにちわ、はじめまして。
    MP3Tagは普段から使っていますが、CDデータベースの登録がうまくできず、毎回手入力をしていたので、このサイトにたどりつき、分からないながらも、張り切って設定している所です。
    しかし、アップデート事が気になりました。
    今回取得したZipファイル( ❝ダウンロード: Apple Music for MP3Tag v3.0a.zip❞ )のアップデートに備え、 ❝AppleMusic❞ 内を探してみましたが、ファイルの入手先が見つけられませんでした。
    もし可能でしたら、検索の際のカテゴリやキーワード等をお教えいただけると、とても助かります。
    それとも、更新作業等は必要ないのでしょうか?
    無知で申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

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