dBpowerampの設定と使い方【CD Ripper・日本語化対応】

dBpowerampの使い方

dBpoweramp CD Ripperの基本設定から、ファイル形式の選び方、HDCDの24bitリッピング、2枚組アルバムの一元化まで実践的に解説。バージョンの変遷や購入・再インストール方法もあわせて紹介します。

目次

dBpowerampとは

dBpowerampは、CDリッピングと音声ファイル変換を中心に、タグ編集・フォーマット変換・DSPエフェクトなどをひとつにまとめた音楽ソフトです。AccurateRipによる照合リッピングと豊富なメタデータ取得機能を備え、多くのPCオーディオユーザーに支持されています。

タグ編集はMp3tagの方が使い勝手がよい面もあります。

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基本設定

ファイル形式

ファイル形式の選択
WAVかAIFFを推奨します。

ネットワークプレーヤーの場合はFLACを推奨するメーカーが多いです。FLACは可逆圧縮のためデータサイズを抑えつつ音質劣化がなく、タグ情報も埋め込めます。

ただし再生時には必ず伸張処理が入るため、厳密にはWAVより音が良くなることはありません。環境によって差の感じ方は異なりますが、再生プロセスをシンプルに保ちたい場合はWAVが無難です。

ダウンロード購入したハイレゾ音源がFLACの場合は変換せずそのまま使用しています。圧縮率0%(Lossless uncompressed)という選択肢もありますが、メリットが感じられないため使っていません。

アルバムアートワークの設定

Menu → CD Ripper Options → Meta Data & ID Tag の Optionsから設定します。将来的なことを考えると大きめのサイズにしておくほうが安心です。最大サイズは2000×2000を設定しています。

album art

リッピングのリカバリー機能

ディスクに傷がある場合など、データが正しく読み込めなかったときに複数回リッピングを繰り返してデータを補正する機能です。
リカバリー機能を無効化

リカバリー機能は使用していません。リッピングは低速(4倍)で1回のみです。

エラー補正は何十回繰り返しても、読み取れないものはどうにもなりません。音質面でもメリットがあるとは感じられず、むしろデメリットがある印象です。

WAVファイルのタグ情報表示

MPDクライアントソフトでWAVのタグ情報を表示する場合、日本語や一部のラテン文字が文字化けすることがあります。リッピングしたファイルとLinux側の文字コードが異なることが原因です。

dBpoweramp本体ではなく「dBpoweramp Configuration」を起動し、Codecs → Advanced Options からWAV ID Tagging の設定を変更することで日本語表示が可能になります。
ID3 tagの設定
参考: PCオーディオ実験室「dBpoweramp」における文字コード問題

WAVでタグ情報が反映されない場合の対処

ダウンロード販売のWAV音源の一部で、タグ編集して保存しても反映されないケースがあります。PCからは見えているのにクライアントソフト側で認識されない場合も同様です。

WAV → WAV変換を行う

対象のWAVファイルを選択(複数可)し、右クリック → Convert To でWAVに変換します。この操作でタグ情報が正しく適用されるケースがあります。

WAV-WAV変換

Time Reference情報の削除

Pro Toolsで制作された音源に多いケースです。ファイルを右クリック → プロパティー → Audio Properties を表示します。

OrigDateを削除

赤で囲った要素を削除します。

削除後

再度プロパティーを確認するとBEXT v0が消え、ID3のみになります。ID3 & BEXT v0 と表示されるWAVファイルが認識できない場合は、この方法で解決するケースがあります。

ファイルネームの設定

以前はiTunesと同様にアーティスト → アルバム → 曲 という3階層のフォルダー構成にしていましたが、フォルダー階層が深くなるほど音質に影響する印象があります。ファイル名が短いほうが良いという感覚もあり、現在はアーティスト_アルバム名フォルダーの中に曲を収める方式に変更しました。

ファイルネームの設定

曲名はファイル名から排除し、01・02・03…としています。タグ情報があるため選曲に影響はありません。

WAVファイルでもタグ情報とアルバムアートが問題なく表示できています。ネットワークプレーヤーの場合はプレーヤーやDLNAサーバーソフトとの相性など、環境によって異なります。

PCから見た場合

wavのタグ情報


クライアントソフトから見た場合
MPDクライアントソフトで見た場合

応用編

HDCDの24bitリッピング

HDCDを24bitで取り込める機能があります。

HDCDを24bitリッピング

中央下段のDSPボタン → Add DSP/Action → HDCDを追加します。+6dB amplificationのチェックは外しています。

+6dBはゲインを上げることで力感を増す設定ですが、リファレンス・レコーディングのようにダイナミックレンジいっぱいに収録されているソフトでは最大音圧でクリップします。気づかずHDCDエンコードされているタイトルも多いため、2択であれば+6dBなしのほうが安全です。

DSDファイルのタグ編集

DSDファイルのタグ編集が可能です。デフォルトでは非対応のため、本家サイトから専用Codecをインストールします。タグ編集できるのはDSFファイルのみです。
参考: dBpoweramp Codec Central: Direct Stream Digital (DSD)

Codecをインストールするだけで追加設定は不要です。
DSFファイルのタグ付け

右クリック → Edit ID-Tag で選択します。
DSFファイルの編集

WAVやFLACと同様の操作で編集できます。
DSFファイルの文字コード変更はdBpowerampでは非対応です。Mp3tagであれば設定可能です。

ハイレゾ化(アップサンプリング)して取り込み

アップサンプリングにはTEAC Hi-Res Editorを使う方が音が良い印象です。
参考: TEAC Hi-Res Editor

CD規格(16bit/44.1kHz)からリッピング時に任意の周波数・ビット数で取り込めます。
アップサンプリング

一部のNOS DACを除き、ハイレゾ対応DACはほぼすべてDAC側でアップサンプリング処理を行っています。クロックの打ち直しやデジタルフィルターとの兼ね合いもあり、どこでアップサンプリングするかは一概に言えません。44.1kHz/16bitのまま取り込み、それ以降の処理はハードウェアに委ねるのがシンプルです。

逆にダウンロードしたハイレゾ音源をダウンコンバートすることもできます。ハイレゾ非対応のデバイスで再生したいときに便利です。

dBpowerampにはMusic Converterが付属しています。変換したいファイルを選択して右クリック → Convert To から任意の周波数・ビット数・フォーマットに変換できます。
ファイルフォーマットのコンバート

複雑なアルバム構成への対応

2枚組のCDを1つにまとめる

複数枚の作品をひとつのアルバムとして統合できます。PCオーディオならではの機能です。

まず2枚のCDのアルバム名を統一します。名前が異なると同一作品として認識されません。1枚目リッピング後、2枚目のリッピング時にdBpoweramp画面上で右クリック → Apply Track Number Offset でトラック番号をずらします。

1枚目が16曲であれば、2枚目を17曲目からに設定します。
2枚組アルバムの一元化

クライアントソフトからは完全に1枚のアルバムとして表示されます。
MPDクライアントソフト

iTunes上での表示例です。
iTunes

コンピレーションのリッピング

コンピの場合は右上のCompilationにチェックを入れるだけです。

コンピレーションアルバムのリッピング

ただしファイルネームの設定で[artist]_[album]\[track]としている場合、保存先が各アーティストのフォルダーに分散します。フォルダー階層から選曲するときに不便なため、コンピの場合は事前にV.A._アルバム名フォルダーを手動で作成しておき、保存先として指定するのが無難です。

バージョンの変遷

dBpowerampはバージョン番号の付け方が2022年に変わっています。R17以前は番号制(R15・R16・R17)、R2022以降は年月日制(R2022-08-09など)を採用しています。

主なバージョンと変更点は以下のとおりです。

バージョン主な変更点
R17(〜2022年)長期にわたるメインバージョン。AccurateRip、PerfectMeta、マルチCPUエンコードなどコア機能を確立
R2022(2022年8月〜)ライセンス体系を刷新(2年間アップデート付き)。Windows 11のネイティブシェルメニュー対応。macOSとWindows共通ライセンスに変更。WavPack DSD対応
R2023〜R2024対応コーデックを大幅拡充(TAK・SHN・DTS・MKAなど)。Discogs連携強化。Windows 11向けの右クリックメニュー整理。DSD1024タグ対応
R2025〜(現行)新リサンプラー「ARDFTSRC」追加。32bitプログラム廃止・64bit専用化。設定のエクスポート/インポート機能追加

R17からR2022へのアップグレードは有料です。R2022以降は購入時から2年間アップデートが含まれ、期限後も動作はしますが新機能の取得には再購入が必要です。古いバージョンのまま使い続けているユーザーも多いですが、Windows 11環境やDSD関連の機能を使いたい場合はアップグレードの恩恵があります。

購入と再インストール

購入方法

本家サイトからの購入が最も安く、現在は48USD(個人ライセンス)です。海外サイトでの決済に抵抗がなければこちらが推奨です。
参考:dBpoweramp Music Converter & CD Ripper(本家)

海外決済が手間な場合は、日本語マニュアル付きでAmazonからも購入できます。

再インストール方法

PCを新調したり再インストールが必要になった場合は、購入時のメールアドレスを入力するだけで履歴から再ダウンロードできます。
参考:Registration Retrieval

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