
以前にオーディオシステムのアースの落とし方について記事にしました。
アースを落とす場合、アース自体の性能(抵抗値)はもちろん、アースに繋がっている他の家電のノイズも影響します。
アースを取る家電と、オーディオ機器のアースの相互影響をなるべく減らしたいと思い試行錯誤しました。
できる範囲で及第点が付けられるような状態になったので紹介します。
オーディオにおけるアースラインのノイズ対策
前提として、オーディオ機器のアースを落としていない、2PINのケーブルしか使っていない場合は以下の対策は不要です。
自宅ではオーディオ用に別分電盤を用意し、同相の子ブレーカーから壁コンセントを1対1とし、それぞれ4系統引っ張っています。
それでも別分電盤の反対の相のアースの影響を受けます。
アースは独立していないので仕方がないですが。
事前準備 - 家電のノイズ対策
ノイズ対策については別記事で紹介しています。
100Vでアースを落としている機器(冷蔵庫、洗濯機、トイレのウオッシュレットx2 100Vのエアコンx2、電子レンジ)については、コトヴェールとGreenwave Dirty Electricity Filtersを経由させています。


アースラインのコモンモードノイズについては、コトヴェールの方が効果が高いと感じますが、コトヴェールは容量が5Aのため、エアコンや電子レンジにはGreenwave Dirty Electricity Filtersを使っています。
ファインメットビーズや、アモルメットコアなども併用していますが、アースラインのノイズに対してはあまり効果を感じませんでした。通常の電源ラインには効果あります。

アースライン専用ノイズ用フィルターの導入
家電のノイズ対策をすることで、アースを落とすネガティブな要素はかなり少なくなりますが、対策できない200V機器、特にエコキュートの影響がどうしても無視できません。
オーディオ部屋は、床暖も温水方式なので、冬の深夜が一番SNが悪くなります。
具体的には、エコキュートが動く深夜電力の時間帯にアースを落としていると、スピーカーからわずかに高周波が出ます。
高能率のスピーカーであること、部屋のSNが良いのでより目立ちやすい環境ですが、これを何とかしたいとずっと考えていました。一時期は、深夜だけ一点アースを浮かせていました。
アースラインに特化したフィルターは無いものかと色々調べた結果、グランドナイトを導入しました。

グランドナイト2は同社では一番質素な商品です。
アースラインに対してこの製品を経由するだけです。
最初は分電盤のアースの大元に繋いでいたのですが、一点アースの電源ケーブルの直近に使う方が私の環境では良かったのでこのような接続となりました。
壁コンセントのアースと、オーディオ機器の電源ケーブルのアースの間に繋ぐため、このようなイレギュラーな使い方をしています。コトヴェールはアース付き2PINケーブルのアースを接続するための端子が製品側面にあるため、2PIN/3PINアダプターを介して接続しています。
自宅の環境では、アースを繋ぐだけで他のコンセントでも、Entech Noise Analyzerの測定データは悪くなります。
でも、シャーシ電位が下がった時の音も捨てがたいため、なんとかノイズを抑えながらシャーシ電位を下げる方法を模索して、ここにたどり着きました。
グランドナイトを使った場合、アース未接続に近い状態までノイズを抑えることができました。
きちんとノイズの減衰量を公表している製品は少ないと思います。
アースラインから入るノイズに悩んでいる方にはお勧めです。

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