
高品質な再発盤で世界的に定評のあるAnalogue Productions。過去の名盤・名録音を、オリジナルのアナログ・マスターテープから丁寧にリマスターして送り出すレーベルです。
同じ作品が複数のレーベルから再発されていることは珍しくありませんが、Analogue Productions盤が最良というケースはよくあります。ジャンルもクラシック、ロック、ジャズと幅広く、レコードの再発も手がけていますが、ここではSACDに限定して紹介します。
Analogue Productionsとは
1992年、カンザス州サライナでチャド・カッセムが設立したオーディオファイル向けの再発レーベルです。Acoustic Sounds, Inc.の一部門として運営されています。
第1弾はヴァンガード原盤のヴァージル・トムソン「The Plow That Broke The Plains」。カッセム自身がレコード・コレクターとして、オリジナル盤のミント品を見つけることの難しさを痛感していたことが、レーベル設立のきっかけだったそうです。
マスタリングには原則としてオリジナルのアナログ・マスターテープを使用。Blue Note、Impulse!、Verve、Prestige、Columbiaなど、名門レーベルのカタログからライセンスを受け、これまでに500タイトル以上をリリースしています。
2011年には自社プレス工場Quality Record Pressings(QRP)を立ち上げ、レコードの製造品質にも直接関与するようになりました。SACDだけでなく、180g重量盤LP、Ultra Tape(オープンリール)、ハイレゾ配信(SuperHiRez.com)と、フォーマットを問わず高品質な再発を追求しているレーベルです。
Analogue Productions おすすめSACD 10選
各ジャンルから代表的なものを紹介します。どれも定番作品です。
動画はこのレーベルとは直接関係ありませんが、音源の紹介として掲載します。
Bill Evans – Waltz For Debby
Analogue Productions – CAPJ 9399 SA

どれくらい再発されているのか把握できないほどの定番作品です。UniversalのSACDシングルレイヤー、MQA-CD、プラチナSHM-CD、XRCDに192/24のハイレゾ、レコードと何枚持っているのかよく分かりませんが、本作を一番よく聴きます。
Universalのシングルレイヤーも悪くはないですが、6曲入りのタイプです。
10曲入りの最後の4曲のほうを聴くことが多いので、こちらを選んでいます。
John Coltrane - Blue Train
Analogue Productions – CBNJ 81577 SA

説明不要の定番作品です。
この辺のジャズはあまり真剣に聴いていないので、192/24のハイレゾとこのアナプロのSACDしか持っていません。
Cannonball Adderley - Somethin' Else
Analogue Productions – CBNJ 81595 SA

初めて買ったDVDオーディオが本作でした。リッピングして96/24のデータで残していますが、DVDオーディオを再生できる環境はもうありません。
比較するとDVDオーディオのほうがうるさく感じます。
Beach Boys – Pet Sounds
Analogue Productions – CAPP 067 SA

ポップスの金字塔的作品。
Audio FidelityのGOLD CDが一番良いという世評だと思います。
アナプロのほうが音圧レベルが高いのでパッと聴くと良く感じる部分もありますが、Audio Fidelityのほうが好みです。アナプロ盤はステレオとモノラルバージョンが両方収録されているので、モノラルで聴きたいときはアナプロという使い分けをしています。
Pink Floyd - The Dark Side of The Moon
Analogue Productions – CAPP 81033 SA

ロックの超定番。
学生時代に適当に買った国内版CDや2003年のSACDと比較しても、アナプロのほうが好みです。所有レコードは2版ですが、それでもレコードの音の厚みは気持ちいい。SACDでもレコードには敵いません。
このデジタル化は、あえてデジタルの良さを引き出すようなリマスタリングをしている印象があります。
Nils Lofgren – Acoustic Live
Analogue Productions – CAPP 090 SA

一般的な音楽ファンにはあまり知られていませんが、オーディオ界隈では定番のソフトです。
本作は44.1kHz/16bitのPCM録音ですが、DSD化のメリットがあったためSACD化したと公式でも謳っています。正直なところ、通常CDでも何の不満もない良録音なので、DSD化の恩恵はそれほど感じません。
Analogue Productionsは原則としてアナログ・マスターテープのある作品しか再発しませんが、本作は録音の優秀さゆえの例外的なリリースです。
Ernest Ansermet - Falla: The Three Cornered Hat
Analogue Productions – CAPC 2296 SA

EsotericのSACD、UniversalのSACDシングルレイヤー、MQA-CD、通常CDとlim(Lasting Impression Music)を所有しています。本作とlimがあればよいかなと思っています。
以前は初版レコードも持っていましたが、盤質があまり良くなかったので手放しました。
それでも初版レコードを聴くと、ロンドンデッカが1段階下、他のリマスターは2段階くらい下に感じます。
Ataulfo Argenta - Espana
Analogue Productions – CAPC 2020 SA

オリジナルレコードは高すぎて手が届きません。
UniversalのSACDシングルレイヤーとアナプロSACD、lim(Lasting Impression Music)に通常CDを持っています。これもアナプロとlimが好みで、Universalは少し落ちる感じがします。
Rene Leibowitz - Mussorgsky: A Night on Bare Mountain, Pictures at an Exhibition
Analogue Productions – CAPC 2659 SA

RCAに残したケネス・ウィルキンソン録音として、レコード時代から有名な優秀録音盤です。
SACDは本作以外所有していないので比較対象がありませんが、オーディオデモの定番として無数に録音が残っている「はげ山の一夜」でも上位に位置する録音です。最新のデジタル録音とは違う、旧き良き時代の名録音。
Alexander Gibson - Witches' Brew
Analogue Productions – CAPC 2225 SA

クラシックのデモンストレーションとして古くから使われてきた名録音中の名録音。レコード、CD含めて何回か再発されています。
オリジナルのレコードはそれなりのプレミアがついていますが、米盤のミントを見つけるのは至極困難。本SACDも十分にありだと思います。
以上10枚紹介しました。
SACDの世界はまだまだ奥深く、他のレーベルにも素晴らしいディスクが数多く存在します。 以下の完全ガイドで、その世界のさらなる魅力に触れてみてください。

Roon
SACD
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