英国ニューカッスル出身の兄妹シンセポップ・デュオ、Sophie and Peter Johnstonが1987年にWEAからリリースした唯一のアルバムです。Prefab Sproutと同郷で、BBC Radio 1の伝説的DJジョン・ピールからデビュー前より強い支持を受けていました。
Sophie and Peter Johnston
WEA - WX127

1987年という時代を反映した宅録感のあるプロダクションですが、きらびやかなシンセサイザーの音色の奥に、どこか物憂げでメランコリックな旋律が息づいています。エレクトロ・ポップでありながら、ネオアコに通じる繊細な空気感を持つ、独特の立ち位置にある作品です。
ジョン・ピールはデビュー前から彼らの楽曲を熱心にオンエアし、1983年にはセッション音源の「Television Satellite」がリスナー投票による年間チャート「Festive Fifty」に選出されています。しかし契約上の問題が重なり、このアルバムは十分なプロモーションもなされないまま、シーンの片隅へと埋もれてしまいました。
シングルカットされた「Torn Open」は、切なさと高揚感が交差する佳曲です。1986年にリリースされた「Happy Together」は全英シングルチャート99位を記録。また「Dreams」は日本で味の素「SALAD SAUCE」のCMソングに起用され、日本盤シングルでは「Happy Together」とのカップリングでリリースされました。日本盤CDのライナーノーツをPSY・Sの松浦雅也とCHAKAが手がけている点も、当時の日本における評価の高さを物語っています。
商業的な成功には恵まれませんでしたが、中古市場では非常に手頃な価格で流通しており、CDとLPを合わせても1000円程度で入手できます。時代に埋もれさせるにはあまりに惜しい、瑞々しい才能が詰まった一枚です。