
オーディオ用スイッチ、Silent Angel N8導入
ネットワーク環境を改めて見直したいと思い、オーディオグレードのスイッチングハブを導入しました。
仕様と価格で検討した結果、Silent Angel N8というモデルです。
結果的にとても満足しています。
Silent Angelとは?
それまでもオーディオ用途向けのスイッチは存在していました。
汎用品のスイッチの電源をアナログ電源に変更したり、筐体やクロックの強化などが主流で、最初からオーディオ用途向けに作られているモデルは少数です。
Silent AngelはQNAPからスピンアウトしたメンバーが興した会社で、ネットワークオーディオ向け製品を製造しています。
同社ではラズベリーパイ向けの専用Linuxディストリビューションをはじめとしてソフトウエアの開発もできることも強みの1つです。
参考: VitOS for Raspberry Pi 4 Model B
Roonコアと独自設計のOS「VitOS」の切り替えもできるミュージックサーバーもリリースしています。

N8の主な仕様
発売前から海外では話題になっていました。
オーディオグレードのスイッチとしてはお手頃だったので発売開始と同時に導入しました。
ノイズ対策、良質なクロック、医療用グレードのスイッチング電源と要所は押さえています。
主な仕様としては
・クロックにはカスタマイズしたTCXO(精度0.1ppm)を採用。
参考: Silent Angel N8
・電源回路およびクロック回路にノイズ対策。電気回路は17dB、クロック回路は20dBのノイズ除去を実現。
・内部回路のEMI対策として、EMIアブソーバー(EMI吸収シート)を底面に装着。
・医療用グレードの低ノイズ電源アダプターが付属。
使ってみた感想
それまではネットギアのモデルをノイズ対策したり、QoSの設定変更をしたものを使用していました。
入れ替えてみた印象としては、音に躍動感が出ました。
Silent Angelは、低ノイズにこだわった仕様ですが、SNの大幅な改善は実感として湧きませんでした。
NETGEARでもノイズ対策はアレコレ相当やっていますので、もともと低いせいかもしれません。
また、医療用のACアダプターはなかなか優秀な印象です。
iFi audioのiPowerあたりだと、取り換える意味が無い気がしました。
一般的な5Vの外径5.5mm/内径2.1mmの仕様なので、アナログ電源など、変更も容易です。
ポートは全てギガビット対応です。
OEM製品もリリース
NuPrime - Omnia SW 8やEnglish Electric - 8Switchは、Silent AngelからOEM供給された商品です。
内容を見る限り、筐体以外の違いが見いだせません。
オーディオメーカーが採用するスイッチのベースになっているモデルと捉えると安心できますね。
値段を比較してもコスパの良いオーディオ用スイッチです。
高級LANケーブルよりも安いスイッチですが、ケーブルよりもスイッチングハブの変化の方が分かりやすいです。
スイッチングハブの重要性
サブスクサービスはもちろん、手持ちの音源をNASなどから再生する場合でもスイッチングハブはとても重要です。
ネットワーク再生は、Wi-Fiルーターから直接プレーヤーやNASにLANケーブルをつながず、スイッチングハブを経由することで音質が向上します。
コツはオーディオ用途の製品だけを1つにまとめることです。
例えば、プリンターや音楽再生に関係ないPCなどはこのスイッチングハブとは接続しません。
ノイズの回り込みを避ける狙いと、プラ筐体のルーターよりも、金属筐体で剛性がしっかりしたスイッチングハブの方が外来ノイズに強いこと、自身が出すノイズも少ないことなどが理由に挙げられます。
普通のスイッチングハブでも、ルーターから直結よりも音質は好ましい方向に変化します。
ある程度の機器を使用されている場合は、オーディオ用スイッチの採用は必須と考えてよいです。

ネットワーク再生の音質改善方法

コメント