クニモンド瀧口を中心とした3人組ユニット、流線形の2003年デビュー作です。シティポップ再評価の源流となった一枚として知られ、2004年にディスク・デシネが限定1,000枚でアナログ化した際は1週間で完売、長らく中古市場で高値がついていました。
当時、レコードを買わなかったのを後悔しましたが、2020年にプロダクション・デシネがオリジナル・マスターテープからリマスタリングしたLPを再発した際に入手しました。プレスは東洋化成、ジャケットはティップオン仕様のマットコート紙という仕上げです。初回アナログ盤と比較していないので、音質の差はわかりません。
Ryusenkei - City Music
production dessinee - PDLP-017

流線形は、クニモンド瀧口を中心に、鍵盤奏者/アレンジャーの林 有三(林 有三 & サロン '68)、押塚 岳大の3人から構成されています。現在はクニモンド瀧口のソロユニットとして活動しています。
少し変わっている点は、作品ごとにボーカルが変わるところです。一般的なグループはボーカルを中心に据えますが、流線形の場合ボーカルはゲストとして参加する形を取っています。本作ではサノトモミ、いえもとめぐみなど、曲ごとに異なる女性シンガーがフィーチャーされています。
楽曲、詞、アレンジ、演奏に至るまで70年代から80年代初頭の山下達郎、荒井由実らのシティポップ/ニューミュージックを彷彿とさせるハイファイなサウンドメイキングが貫かれています。2003年という渋谷系もシティポップもオワコン扱いされていた時期に、後のシティポップ・リバイバルを予見するかのように登場した作品です。
この作品が1stアルバムで、一番好きな作品です。いわゆるシティポップに属する作品の中でも完成度は高いと感じます。女性ボーカルの透明感あるトーンと、華麗な弦アレンジ、メロウなグルーヴが絡み合う作りは、何度聴いても色褪せません。
一番最後の「フライデーナイト」という曲が好きです。爽快なディスコ・テイストでアルバムを締めくくる名曲で、DJ人気が高く、後に7インチでシングルカットもされています。
CDと比較して、レコードの優位性は感じられませんでした…。