[WEA WX127] ソフィー＆ピーター・ジョンストン (Sophie and Peter Johnston)

このブログで紹介したレコードでは最も捨て値で売っている作品です。
1000円あれば、CDとLPが両方とも買えます。

Prefab Sproutと同じ、英国のニューカッスル出身の兄妹シンセポップ・デュオ。

1987年のリリースで、時代を感じさせるチープな宅録ポップですが、メランコリックな雰囲気はネオアコにも通じるものがあります。

Sophie and Peter Johnston

WEA - WX127

1987年という時代を色濃く反映した宅録感あふれるサウンドですが、きらびやかなシンセサイザーの音色の中に、どこか物憂げでメランコリックなメロディーが同居しており、その雰囲気はネオアコのファンにも通じるものがあります。

特筆すべきは、伝説のDJジョン・ピールが彼らの才能を絶賛していたという事実です。
デビュー前からその楽曲を熱心にオンエアし、彼らを世に出そうと後押ししました。しかし、契約問題など不運が重なり、この唯一のアルバムは十分なプロモーションもされないまま、シーンの片隅へと追いやられてました。

収録曲に目を向けると、シングルカットもされた「Torn Open」は、切なさと高揚感が交差する佳曲で、個人的にも特に好きな一曲です。また、記憶にはありませんが「Happy Together」という曲は、かつて味の素のCMソングにも起用されたことがあるそうです。

商業的な成功には恵まれませんでしたが、本作は時代に埋もれさせるにはあまりに惜しい、瑞々しい才能を感じる作品です。