Pearlfishersは、David Scottを中心とする1990年代初頭から現在も活動を続けるグラスゴーのバンドです。実態はDavid Scottのソロ・プロジェクトに近く、作品ごとにメンバーも入れ替わりますが、クオリティは一貫して高水準を保っています。
David Scottは他アーティストのプロデュースも手がけ、私の大好きなBill Wellsの作品にも関わっています。このあたりはグラスゴー人脈の層の厚さを感じさせます。
最初期はネオアコ的な香りもありましたが、次第に洗練されたポップ・メロディを書くようになり、現在は60〜70年代ソフトロックの系譜に連なる音楽性です。初期作品はコレクターズ・アイテム化していますが、後年の作品のほうが圧倒的に好みです。
多くのバンドは初期作品がピークで、だんだん興味が薄れていくものですが、Pearlfishersは今でも新作が楽しみな数少ないバンドの一つです。
Pearlfishers – The Young Picnickers
Marina Records – MA 91

本作はバンドのセカンド・アルバムで、1999年にMarina RecordsからCD(MA 43)で発表されました。2022年2月、Marinaによる初のヴァイナル化として2LP仕様で再発されたのが、この限定750枚のMA 91です。ゲートフォールド・スリーヴに歌詞を掲載し、未発表を含む4曲のボーナス・トラックを収録しています。
録音は1998年にWatercolour MusicおよびEast Kilbride Arts Centreで行われ、Teenage FanclubのNorman Blakeが「We're Gonna Save The Summer」のバッキング・ヴォーカルで参加、BMX BanditsのDuglas T Stewartが共作に名を連ねています。MOJO誌の「Indie Album of the Month」にも選ばれた、彼らの代表作の一つです。
2枚組ですが、B面途中からボーナス・トラックという構成で、実質1.5枚分のボリュームです。LPの音の仕上がりは正直飛び抜けたものではありませんが、それでもCDよりは好ましく感じます。
2000年代初頭、私はインディー・ポップを買い漁っていましたが、その中でも本作は今でも繰り返し聴いている一枚です。Beach Boysフォロワーは数あれど、Pearlfishersはかなり上位に位置づけています。