EMIステレオ最初期のミケランジェリです。
オリジナルのレコードは高くて未だに入手できません。
おおよそ4-5万くらいが相場でしょうか。
手元にあるレコードは、ユキムが企画した再発盤(YKMLP-0006)です。300枚限定で完売ですが、中古ではたまに見かけますね。
デジタルはかなり昔に買った廉価版CDしか持っていませんでしたが、タワレコ企画でSACD化されたので取り上げます。
参考: ラヴェル: ピアノ協奏曲、ラフマニノフ: ピアノ協奏曲第4番、ハイドン: ピアノ協奏曲第11番&第4番<タワーレコード限定>
Arturo Benedetti Michelangeli - Rachmaninov: Piano Concerto No. 4, Ravel: Piano Concerto
EMI - ASD255
Tower Records - TDSA215
メインのプロコフィエフとラヴェルは別規格でも何度かSACD化はされています。カップリングのハイドンのピアノ協奏曲は初SACD化です。
手持ちのレコードもオリジナルではないので、比較としては微妙ですが、マスターの劣化は感じるものの、ステレオ初期の独特の雰囲気は十分感じ取れます。
クラシック音楽に興味を持ったきっかけがラヴェルのピアノ作品だったので、同ピアノ協奏曲はそれなりの枚数を持っています。
このミケランジェリは最高峰の1つですね。個人的にはサンソン・フランソワと並んで双璧です。
第二楽章のピアノのトリルの美しさは別格です。
私が大好きなピアニストである、スヴャトスラフ・リヒテルはかつてインタビューで次のように答えています。
私は自分が発見するものしか弾きません。既に征服された地には惹かれません。
ラヴェルのト長調はミケランジェリが遥か高い所まで持っていきましたから、そこから引き返すのはみっともない、犯罪です。
リヒテルは、ミケランジェリにし対してはあまり評価していないように思いますが、このラヴェルのト長調に対しては最大限の賛辞を送っています。
無数に録音のあるリヒテルですが、正規録音としてはラヴェルのピアノ協奏曲は無いと思います。
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