ショルティ指揮シカゴ交響楽団によるラヴェルとドビュッシーの管弦楽名作集です。
1976年5月、シカゴのメディナ・テンプルで行われたセッションで、録音エンジニアはケネス・ウィルキンソン、プロデューサーはレイ・ミンシュル。デッカ・アナログ録音の充実期を代表する一枚です。
ショルティはこの録音の数年前、パリ管弦楽団の音楽監督(1972-1975年)を務めた経歴を持ちます。フランス音楽との親和性はその実績に裏打ちされており、演奏は雄大かつ細部まで統制が行き届いています。
目次
Georg Solti – Ravel: Bolero, Debussy: La Mer, Faun Prelude
Decca – SXL 6813

ウィルキンソン録音らしいホールの奥行きと余裕のある低域が特徴で、シカゴ交響楽団の精鋭による分厚いブラスと木管のバランスが見事に捉えられています。数年前に録音された同コンビの「春の祭典」(SXL 6691) と並ぶ高水準の仕上がりで、フランス音楽ならではのニュアンスが際立っています。
プレスはアナログ英盤後期にあたり、まもなくオランダプレスへ移行する時期のリリースです。流通数が比較的多く、マトリクスは2W/1Wの個体が中心となっています。
ユニバーサルからSHM-SACDシングルレイヤー盤(UCGD-9036)も発売されています。英盤LPと比べると空気感や余韻でやや差があるものの、手軽に高品位な音源で聴ける選択肢として価値があります。
なお、SACDは収録曲順が「牧神の午後への前奏曲」から始まり、「海」「ボレロ」と続く構成に変更されています。
英盤LPは現在も比較的入手しやすい部類に入ります。ウィルキンソン録音のフランス管弦楽曲を探しているなら、最初の一枚として推薦できます。