ワンダ・ウィウコミルスカはポーランドを代表するヴァイオリニストの一人です。
1734年製のピエトロ・グァルネリ(ヴェネチア製)を愛用し、シマノフスキやペンデレツキといった同国作曲家の作品紹介でも知られています。
Muzaから多くの音源が出ていますが、私が特に愛聴しているのはUSコニサー・ソサエティでの録音です。1968年以降、同レーベルに計12枚のLPを残したウィウコミルスカは、このレーベルの看板アーティストの1人と言っていい存在でした。
レコードはたぶん全部持っています。
コニサーはCDの方がレアで、ウィウコミルスカのCDはオークションでもだいたい5桁を超えるケースが多いです。CDはまだコンプリートできていませんが、地道に集めています。
Wanda Wilkomirska - Bach: Sonata No. 1, Partita No. 2
Connoisseur Society - CS-2040

1972年にリリースされたこのLPは、バッハの無伴奏全集ではなく、ソナタ第1番 ト短調 BWV1001とパルティータ第2番 ニ短調 BWV1004(シャコンヌを含む)の2曲のみを収録しています。全集として完結していない点は残念ですが、シャコンヌを含む屈指の重要曲を選んだカップリングで、1枚としての聴き応えは十分です。
個人的にはコニサー・レーベルのピアノの音が好きで、ヴァイオリンはレコードの方に魅力を感じます。
ただ、ウィウコミルスカの作品のほとんどはヴァイオリン・ソナタで、ピアノとの2楽器の音場バランスを考えると、総合的にCDの方が好きな場合が多いです。
一方、この無伴奏に関しては話が別です。ヴァイオリン1本の録音はLPの方が空気感と実体感に分があり、アナログ録音ならではの太さが生きます。
演奏は音に力があって、求心力のあるヴァイオリンです。1734年のピエトロ・グァルネリが持つ芯の通った鳴りが、ウィウコミルスカの強靭な運弓と相まって、無伴奏の長い旋律線をぐいぐい引っ張っていきます。