女優として、そして歌手として独自のキャリアを歩み続ける原田知世。
彼女が2015年に発表したアルバム「恋愛小説」は、キャリア初となる全編英語詞によるカバーアルバムとして、多くの音楽ファンを魅了しました。
原田 知世 - 恋愛小説
Think! - THLP356

まず音楽面では、プロデューサーに伊藤ゴロー氏を迎えたことが最大のポイントでしょう。
1940年代のスタンダードナンバーから2010年代のポップスまで、時代もジャンルも異なる名曲群を、洗練されたアコースティックサウンドで見事に統一。原田知世の持つ透明感溢れる歌声を最大限に引き出し、まるで一編の「恋愛小説」を読み聞かせるかのような、親密で上質な音楽空間を創り上げています。
これは単なるカバーアルバムではなく、彼女の新たな魅力を開花させた、極めて質の高い「プロの仕事」と言えます。
そして、このアナログ盤を特別なものにしているのが、「マスター盤プレッシング」という手法です。
通常、レコードプレスはラッカー盤から数回のコピー(マスター盤→マザー盤→スタンパー盤)を経て行われますが、この盤ではその工程を短縮し、マスター盤から直接プレスしています。これにより、カッティングされた音の溝の情報をよりロスなく盤面に刻むことが可能となり、ダイレクトで鮮度の高いサウンドが実現しました。
ディスクユニオンの塙耕記氏監修のもと、カッティングは名匠・武沢茂氏(日本コロムビア)が担当。
オリジナル・マスターテープからデジタルを一切介さず、全工程をアナログで処理するというこだわりようです。
彼女の熱心なファンではないですが、何枚か持っているCDでも共通して感じるのは、周りの人たちに恵まれているという事です。上手く彼女の魅力を引き出しています。
良い意味でソフトロックと同じで、プロによる、商業的な作品です。
願わくは日本語のうたで収録して欲しかったですね。

コメント