1982年のデビュー以来、女優と歌手の両面で活躍を続ける原田知世。2015年に発表した「恋愛小説」は、キャリア初となる全編英語詞のカバーアルバムです。
CD版はUniversal Music / Verveから SHM-CD仕様でリリースされ、同年9月にはディスクユニオンのTHINK! RECORDSからアナログ盤が発売されました。
原田知世 - 恋愛小説
Think! - THLP356

プロデュースは、近年の原田知世作品を手がけるギタリスト・作曲家の伊藤ゴローが担当しています。
1940年代のスタンダードナンバーから2010年代のポップスまで、時代もジャンルも異なるラブソング10曲を、アコースティック〜ボサノヴァ〜ジャズのテイストで統一。原田知世の透明感ある歌声を活かした、親密で上質な音楽空間に仕上がっています。Norah Jonesの「Don't Know Why」では、作者のJesse Harrisがデュエットで参加するなど、制作陣の人脈も光る一枚です。
このアナログ盤の最大の特徴は「マスター盤プレッシング」です。
通常のレコードプレスでは、ラッカー盤からマスター盤、マザー盤、スタンパー盤と数回のコピー工程を経ますが、本盤ではマスター盤から直接プレスしています。さらに、オリジナル・マスターテープからデジタルを一切介さず、全工程をアナログで処理。カッティングは日本コロムビアのエンジニアが担当し、ディスクユニオンの監修のもと、ダイレクトで鮮度の高いサウンドを実現しました。
ポップスとしては自然な録音で、音質も良好です。
原田知世の作品に共通して感じるのは、周囲のスタッフに恵まれているということでしょう。良い意味でソフトロックと通じる、プロフェッショナルによる洗練された商業作品です。96kHz/24bitのハイレゾ版も配信されています。
願わくは日本語の歌で収録してほしかったところです。
Roon
SACD
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