東欧の音楽大国ポーランド。その国営レーベル「Muza」からは質の高い作品が数多くリリースされていますが、本作もその好例といえる一枚です。
1963年に結成されたポーランドを代表する女性コーラスグループ、Alibabkiが1977年に発表したセカンドアルバムです。
Alibabki - Zagrajmy W Kości Jeszcze Raz
Muza - SX 1494

Alibabkiは1960年代のポーランドで「ビッグ・ビート」やスカを取り入れた先駆的な活動で知られ、オポーレ国民歌謡祭をはじめとする主要フェスティバルで数々の賞を獲得してきました。
1969年のファーストアルバム「Kwiat Jednej Nocy」に続く2枚目のスタジオ作品にあたります。
本作の魅力は、アルバムトータルとしての構成力、柔らかで美しいコーラスワーク、そして各楽曲のアレンジの多彩さにあります。そのサウンドは、ブラジルの名門コーラスグループQuarteto em Cyのポーランド版のような雰囲気で、完成度はこちらの方が上と感じさせるほどです。
可憐なコーラスワークの下に、ソウルフルでファンキーなグルーヴが息づいている点も特筆に値します。
タイトル曲「Zagrajmy W Kości Jeszcze Raz」は、ファンキーなベースラインと軽快なホーンが絡む洗練されたジャズファンク・ナンバー。アルバムのハイライトと名高い「Samotna Rękawiczka」は、その複雑で美しいハーモニー構成がThe Beach Boysを彷彿とさせるクオリティを誇ります。
一方で、キャリア初期のスカを思わせる軽快な楽曲や、当時の空気感を反映したメロウなディスコ・ポップ調のナンバーまで、アルバムを通して聴き手を飽きさせません。
この多様性を支えているのが、才能ある作曲家陣と、全編の作詞を手がけたAgnieszka Osieckaの存在です。
Osieckaは2000曲以上の歌詞を世に送り出したポーランド文化を代表する詩人・作詞家であり、美しいメロディとハーモニーに普遍的な詩の世界が溶け込んでいます。ファンクやソウル、ジャズといった要素を洗練されたポップスへと昇華させた、コーラスグループの理想形ともいえる作品です。
Roon
SACD
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