1986年、英ウェールズのスウォンジーで結成されたNo Flags Etc.。ベースのRob Thomasとギターの Wayne Hughesを中核に、アコースティックギターを軸とした繊細なメロディとサウンドを追求したネオアコバンドです。
ネオアコの中でも私にとって思い入れの強い1枚が、この12"シングル「Wonderful」です。最初にどこで聴いたかは覚えていませんが、実際に盤を見つけるまでにはずいぶん時間がかかりました。
バンド名は、当時のドラマーの自宅キッチンでメンバーが各自出し合った単語を組み合わせたものだそうです。「Etc」はRob Thomasの提案とのこと。音楽に国境はないという意味合いの後付けではなく、成り立ちはずっと素朴です。

- Wonderful 12"
A1. Wonderful
B1. Don't Bring Me Back
B2. Man Overboard
12"に収録されている3曲のうち、A1とB1はいずれも名曲。UglymanレーベルあたりのネオアコでよくあるタイプのA1と、有名なB1です。正直、この2曲だけで充分と思えるほど強度の高い楽曲で、ジャケットも素晴らしい。
シングルリリース後、バンドはブラス、サックス、キーボードを加えた編成に拡大し、新たなサウンドを模索していきます。1996年にはフランス・カンヌでカナダのレーベルHi-RiseのCEOと出会い、契約。Queen、Mott The Hoople、Oasisらが録音したことで知られる名門Rockfield Studiosで2週間を費やして5曲を録音しましたが、財政的な問題からHi-Riseとの関係は頓挫し、この音源はリリースに至りませんでした。メンバーの死という悲劇も経験したと伝えられています。
- From DNA To Yesterday CD
1. Don't Bring Me Back
2. Family Treaty
3. Rain Down God
4. You Skin Me Smaller
5. History
6. Deep Inside
7. You're
8. Take A House
9. Tears
10. Lying Low
11. Wonderful
12. World's Too Big
13. Right Hand Man
- Slipshod Sailor CDs
1. Slipshod Sailor
2. Family Treaty
いったん活動休止状態にあったバンドは、海外のファンサイトやDJによる選曲を通じ、自分たちの音楽が国外でも聴かれていることを知ります。2005年、渋谷にあったインディーポップ専門店兼レーベルのApple Crumble Recordと契約し、上記の2枚のCDをリリース。
記憶はあいまいですが、Apple Crumble経由で12インチのデッドストックも流れたように思います。
再始動と新譜は嬉しいニュースでした。しかしながら、残念ながら初期の12インチのクオリティーには遠く及びません。やはり一発屋の印象は拭えないというのが、正直な感想です。
オフィシャル:No Flags Etc.