[Eterna 725 119] 若杉 弘 (Hiroshi Wakasugi) - マーラー: 交響曲1番「巨人」 (Mahler: Symphony No. 1 "Titan")

日本人指揮者、若杉弘が、旧東ドイツの名門シュターツカペレ・ドレスデンの常任指揮者を務めていた時代の録音です。1980年代初頭のデジタル技術で捉えられたその響きは、マーラーの壮大な交響曲第1番「巨人」に新たな光を当てています。

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若杉 弘 - Mahler: Symphony No. 1

Eterna - 725 119

eterna 725 119

このレコードは、指揮者の若杉弘が、シュターツカペレ・ドレスデン (Staatskapelle Dresden) と共に作り上げた、マーラー (Gustav Mahler) の交響曲第1番「巨人」です。録音は1982年6月21日から24日にかけて、その優れた音響で知られるドレスデンのルカ教会 (Lukaskirche) で行われました。

プロデューサーはクラウス・シュトリューベン (Claus Strüben)、エンジニアはホルスト・ディーター・ケプラー (Horst-Dieter Käppler) が担当しています。

1980年代初頭、Eternaレーベルがデジタル録音へ移行した初期の産物であり、型番が「725」で始まるシリーズがそれに該当します。この録音もその一つで、デジタルならではのクリアさと、アナログ時代から受け継がれる響きの豊かさが見事に両立しています。

特にLPレコードで聴くと、同音源のCDと比較して、より一層キレのあるサウンドを体験できます。一般的にデジタル録音はCDでその真価を発揮すると考えられがちですが、この盤に関しては、レコードの方が音楽の鮮度をよりダイレクトに伝えてくれます。

若杉の指揮は、楽曲の構造を明晰に描き出しながら、決して冷静さに終始することはありません。第1楽章の自然の目覚めを思わせる神秘的な序奏から、終楽章における圧倒的なクライマックスまで、オーケストラから情熱的な響きを引き出します。

マーラーの交響曲の中では比較的演奏時間が短く、親しみやすい本作ですが、この演奏は若杉の引き締まったテンポ感と相まって、一気に聴き通せる魅力があります。

動画は違う演奏ですが、参考までに
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