大好きなジュリアス・カッチェンのソロ作品。
目次
Julius Katchen - Encores
DECCA - SXL2293
カッチェンのレパートリーの多さは、デッカに残した作品の多さからも分かります。このレコードでもバッハから始まり、ブラームス、ベートーヴェン、リスト、メンデルスゾーン、ショパン、ドビュッシー、ファリャとバラエティに富んだ内容を収録しています。
曲や指揮者を選ばないで、黙々と仕事をこなす様はリヒテルに共通するものを感じます。リヒテルの伝記を読むと実際に2人は親交があったようです。技巧派であり、肉体的な強さと全体の構成力の高さによる安定感も似ていますね。
この作品では、いわゆるヴィルトゥオーソ的な要素よりも、もう少し繊細で内面を表現したような印象です。透明度の高い録音も素晴らしく、SXL2000番代のピアノ作品としても貴重です。
カッチェンの作品の中では比較的入手難にあたりますが、他の作品で興味を持った方なら手元において損は無いです。
こんなレコードも有ります。
DECCA SPA110
これはデッカの廉価盤にあたるSPAシリーズです。SXLナローバンドと同じ小さい四角のロゴで、レーベル面が青いのが特徴です。
基本的にはSXLシリーズの再発が多いのですが、このSPAシリーズにしかない音源も有ります。
このSPA110は上で紹介したSXL2293と全く同じ内容です。音質は比較すれば無視できない差は有りますが、これだけ聴いている分には普通に良い音ですし、価格も1/10位です。
ちょうどこの次のSPA111というレコードが、このシリーズにしかない音源で、オーディオファイル録音として一部では有名なレコードです。その内、それも紹介します。
コメント