[Firestation FST116] ザ・サリヴァンズ (The Sullivans) - サムウェア・ソングス (Somewhere Songs)

ネオアコを熱心に集めていた頃、都市伝説として語り継がれる幻のアルバムが3枚ありました。Tempest、Two People、そしてこのSullivansです。

Tempestのアルバムは幸運にも入手できましたが、Two Peopleに関しては「存在するらしい」という噂のみで、ジャケットすら拝んだことがある人はいません。Sullivansには2ndアルバムの噂がありましたが、こちらも同様に、その存在を確認できたことはありませんでした。

今回、その1stアルバムに未発表曲を加えた形で、待望の初CD化が実現しました。

目次

Sullivans - Somewhere Songs

Firestation - FST116

FST116

オリジナルの音源8曲に、コンピレーション収録曲や未発表曲など8曲を加えた、全16曲を収録。
オリジナル作品では最初と最後の曲が頭一つ抜けている印象でしたが、追加された楽曲も安定したクオリティを誇ります。

ザ・サリヴァンズは、英国コヴェントリー出身のインディー・ポップ・ユニットで、その活動は短命に終わりました。しかし、残された音源が放つ魅力は唯一無二です。ジョー・クラック (Jo Clack) の儚げで物憂げなボーカルと、繊細で煌びやかなギターアルペジオが織りなすサウンドは、当時の英国インディーシーンの空気を色濃く反映しています。

いわゆる王道のネオアコが持つ溌溂としたイメージとは一線を画し、彼らの音楽には内省的で「緩くて洒落た」独特の気品が漂います。淡々としたリズムの上を滑るように展開するメロディは、どこか寂しげでありながらも、聴き手の心に優しく寄り添う温かみを感じさせます。

本作にはコンピレーションにありがちな寄せ集め感が皆無で、まるで元々一つの作品であったかのような統一感があります。それは、彼らの音楽性が活動初期から確立されていたからでしょう。

CDは限定300枚とのことなので、気になる方はお早めに。
LPでのリリースもあるようですが、個人的に再発LPには食指が動かないため、今回は見送るつもりです。「Blue Train」や「French Impressionists」がCD化された時よりも感慨深いのは、一体なぜなのでしょうね。

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