情報が無くて全然分かりません。
演奏者や録音の情報が乏しいながらも、無伴奏だと、とりあえず買ってしまいます。イスラエル出身の実力派ヴァイオリニスト、ヨシュア・エプスタインによる、誠実さと気品に満ちたバッハ演奏です。
Joshua Epstein - Bach: Sonata No. 2, Partita No. 2
RBM - 3092

まずその明瞭で誠実な音だと感じます。過度な残響に頼ることなく、ヴァイオリンという楽器が持つ本来の響きをダイレクトに捉えた録音は、演奏者の細やかなニュアンスまで余すところなく伝えてくれます。
プロデューサーやエンジニアに関する詳細なクレジットは見当たりませんが、ドイツのRBM (Musikproduktion & Verlag GmbH) レーベルらしい、質実剛健なサウンド・プロダクションと言えるかもしれません。
演奏者であるヨシュア・エプスタイン(1940年生まれ)は、アンドレ・ジェルトレル (André Gertler) に師事したヴァイオリニストです。ジェルトレルは、ウジェーヌ・イザイ (Eugène Ysaÿe) の系譜に連なるフランコ・ベルギー派の重鎮。
その影響はエプスタインの演奏スタイルにも色濃く反映されています。彼のバッハは、奇をてらった解釈や過剰なロマンティシズムとは一線を画し、楽曲の構造を丹念に描き出すことに重きを置いています。その演奏は、しばしば「模範的」と評されるように、極めて端正で格調高いものです。
特に聴きどころは、長大な「シャコンヌ」でしょう。
ヴァイオリニストの総合力が試されるこの難曲においても、エプスタインは冷静さを失わず、一つ一つの変奏を丁寧に、しかし情熱を込めて弾ききっています。彼の安定した技巧と深い音楽性が、この曲の持つ建築的な美しさを見事に浮かび上がらせてます。
多くの無伴奏盤の中で突出した個性を持つタイプではありません。しかし、フランコ・ベルギー派の伝統に根差した格調高い演奏と、楽器の真の音色を捉えた優れた録音は、地味ながら味わいのある魅力を持っています。
オフィシャルサイトを見つけましたので、紹介しておきます。
参考: Vita | Joshua Epstein
ドイツ語とフランス語のみです。そして、ディスコグラフィーにこの作品は載っていませんが…。
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