私は演奏も録音もしませんので、その道のプロの話はとても参考になります。
ポップス系の作品を聴いていると、このCDは「録音レベルが高過ぎで音が潰れている」「極端に左右に音を振っている」などはイメージしやすいですが、どうしてそうなるのかを、もう少し突っ込んで勉強できる本を紹介します。
目次
とーくばっく ~デジタル・スタジオの話~
現在は一般の書店では販売されていないようです。
著者の方から直接購入しました。
自分にとって実用的なのは、レコードをデジタル化する時くらいですが、録音の手法を知ることで、その作品がどのような意図で作られたかを考えると、違った発見がありそうです。
レコードを44.1k/16bitでデジタル化する場合、96k/24bitで録音してからダウンコンバートする場合と、44.1k/16bitで録音するのはどちらが良いか?
これについては、自分の経験上の感覚と書籍のデータの整合性もとれて安心しました。
基本的なビットレートの話から始まり、32bit floatの再確認もできましたし、漠然としか知らなかったディザリングの意味も学べました。
録音する人には当たり前のことかもしれませんが、個人的にはM/S処理にて位相が回ることが興味深かったです。
ロック系の作品で、センターヴォーカル、サイドにギターとベースというありがちな構成で、楽器間の音が中抜けしてしまう作品にたまに出会いますが、なぜそうなるのか納得できました。
オーディオが好きな人が読んでも面白い本だと思います。
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