DECCA - SXL6354 クリフォード・カーゾン (Clifford Curzon) 、モーツァルト: ピアノ協奏曲23番 K. 488 & 24番 K. 491

モーツァルトを好きなるキッカケとなったのが、ヴァイオリンソナタで言えばズスケ、オルベルツの作品であり、ピアノ協奏曲は、このカーゾン、ケルテスの作品です。

モーツァルトに抱いているイメージがそのまま音になっています。

目次

Clifford Curzon - Mozart: Piano Concertos Nos. 23 & 24

DECCA - SXL6354

SXL6354

モーツァルトの2つの傑作、ピアノ協奏曲23番と24番を収録。
ピアノは、20世紀を代表する英国の巨匠、クリフォード・カーゾン。指揮はハンガリー出身のイシュトヴァン・ケルテスがロンドン交響楽団を率いています。

録音は1967年、ロンドンのキングスウェイ・ホールにて行われました。プロデューサーはレイ・ミンシャル、そしてエンジニアは「デッカ・サウンド」の礎を築いたエンジニア、ケネス・ウィルキンソンが担当。

LPは1968年に、ステレオ盤(SXL 6354)とモノラル盤(LXT 6354)がリリースされました。
手元にあるのは、ステレオ盤の初手ED2、マトリクス1W/1Wです。

CDは持っていません。

カーゾンは極度の完璧主義者で、スタジオ録音を滅多に許可しなかったことで知られています。DECCAに残した録音もそれほど多くはありません。そんな彼が世に出すことを認めたこの演奏は、一音一音が深く磨き上げられ、内省的な美しさを感じる素晴らしい内容です。

明るく優美な23番では、カーゾンの澄み切ったタッチ、特に第2楽章の美しさは心の奥深くに染み入るような静かな悲しみを感じます。

対照的に、短調の24番では、ケルテス率いるロンドン響の力強くドラマティックなオーケストラと、カーゾンの内省的なピアノとが生み出す緊張感が、聴きどころです。モーツァルトの音楽に潜む光と影を鮮やかに描き出しているようです。カーゾンのピアノは、モーツァルトの持つ陰の部分を上手く引き出しています。

キングスウェイ・ホール、ケネス・ウィルキンソンという組み合わせの中では、オーディオファイル向けという印象はあまりありませんが、純粋に良い演奏です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次